除湿機対決 コンプレッサー式×デシカント式【レビュー】

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除湿機には二つの方式がありますが、どちらも我が家にありますので実際に比較してみました。比較機種はコロナのコンプレッサー式製品 CD-S6317-W(2017年購入)とパナソニックのデシカント式製品 F-YZU60-G(2022年購入)です。

コロナ CD-S6317-W
パナソニック F-YZU60-G

我が家の洗濯事情

我が家は共働きの5人家族のため、最低でも平日は2回&週末は朝から晩まで洗濯機が動いています。平日は朝のうちに洗濯のみのコースで洗って干して、その後で乾燥までのコースをセットして仕事に行きます。

朝から雨が降っているだけでなく午後からでも雨が降る可能性がある時は、当然外には干せずに室内干しです。さらに花粉症も3人いますので、初春から梅雨時期まで室内干しをしている期間は長いです。そのために除湿機が大活躍しています。評判の良いガス乾燥機の乾太くんも気になったのですが、今住んでいるのはプロパンガス地域なんですよね。

数年前からコロナのコンプレッサー式の除湿機を使っていました。多少音はしますが、廊下の端の方に干しているので、ドアを閉めて部屋の中にいればそんなに気になりません。しかし去年の冬にちょっと取れる水が少なくなって来たなと気になり始めました。冬は気温が低くて乾燥しているので水分が少ないのはある意味当たり前ですが、除湿機の仕組みにもよることを後から知りました。

コンプレッサー式とデシカント式

除湿機の仕組みには2種類あります。コンプレッサー式とデシカント式です。

パナソニックの綺麗な説明ページはこちら

コンプレッサー式の特徴

  • 吸い込んだ空気を冷やして湿気を水に戻すことで吸湿。エアコンの除湿と同じ。
  • コンプレッサーの音(=エアコンの室外機の音)がする。
  • 仕組み上、気温が低い時には効率が悪い。

デシカント式の特徴

  • デシカント素子という乾燥剤に吸湿させ、ヒーターで温めて熱交換して水に戻す。
  • ヒーターを使うので電気代がかかる
  • 暖められた空気が出るため周囲の温度が多少上がる。

ただし、どちらも除湿を行うために送風を利用するという点は共通です。

これを知ってからコンプレッサー式で冬に取れる水が減ってしまったこともあり、冬はコンプレッサー式はダメなのかと、冬用としてデシカント式を追加購入してしまいました。

比較

機能

除湿機としての機能としては大きな差はありません。8時間だと完全に乾くのですが、ちょっともったいないので、我が家の使い方としては4時間で8割くらい乾かして後は自然乾燥としています。

コロナ製除湿機の操作部
パナソニック製除湿機の操作部
 コロナ製(コンプレッサー式)パナソニック製(デシカント式)
衣類乾燥モード速乾/夜干し(静音)おまかせ/音ひかえめ
仕上げ/速乾
風向きワイド/上吹き全方向/上方向/下方向
タイマー2H/4H/8H4H/8H
除湿標準/節電おまかせ

消費電力&除湿力

一般家庭では条件を揃えての完全な比較は難しいのですが、試しにやってみました。

条件:5月初旬、室温18度 晴れ 洗濯物を干して1時間ずつ運転

 消費電力取れた水分
コンプレッサー式 (コロナ製)0.22 kWh約200cc
デシカント式 (パナソニック製)0.66 kWh約230cc

除湿力は大きな差は出ませんしたが、消費電力はデシカント式の方が3倍となりました。メーカーの言われている通りですね。残念ながらもう暖かくなってしまったので、デシカント式に有利とされる寒い時期のテストが出来ていません。次の冬に実施してみます。

騒音

不在時はうるくても良いのですが、時には急ぎで夜に洗濯をして除湿機をかけることもあり、就寝時の騒音は気になるところなので、こちらも比較してみました。

条件:除湿機の前約50cm程度の位置で測定。なおAmazonで買った安物測定器のため、絶対値でなく相対値で見てください。

 通常運転静音運転
コンプレッサー式 (コロナ製)49 dB46 dB
デシカント式 (パナソニック製)59 dB51dB

比較対象として空気清浄機の音を同じ条件で測定してみました。

 静音
空気清浄機(日立製)57 dB47dB38dB

はて、メーカーの説明と異なり、コンプレッサー式の方が静かですね??? 実際、空気清浄機の強運転より大きい音はかなりうるさいです。

実はこの理由は先に触れたどちらも送風を利用するという点に依存していると思われます。除湿機の仕組みとして、洗濯物に風を当てることで効率的に空気に湿気を含ませます。つまりデシカント式の仕組み自体はコンプレッサー式に比べて音が少なくても、実際に除湿機として効率的に働かせるためには風力が大事で、結局そこで騒音が発生してしまうということです。

もちろんコンプレッサーの音は結構重低音なので、部屋を越えて響くというのはあるかもしれませんが、近くで聴いている限りは音の大きさは風の音が支配的という訳です。なお送風でどれくらいの音がするからは各メーカーの製品次第で、除湿の仕組みとは直接関係ないかもしれません。

実はわざわざ除湿機を使わなくても、それなりの空間がある場所であれば、扇風機で風を当てているだけで洗濯物からの湿気はそこそこ取れます。実際、我が家ではマンション暮らしをしていた時はリビングで干してそうしていました。24時間換気でどうせ昼間は誰もいなかったので。

とはいえ除湿機を使うと実際に水が取れるのが目に見えるので、除湿できたなという実感があるのは良いですよ。

その他の比較

両製品のその他の部分を比較しておきます。大きさは大体同じくらいです。

正面の比較
上部の比較

水タンクは、コロナが裏側、パナソニックが前側です。コロナは今のモデルでは横側にあるようです。パナソニックのには真ん中のU字部分にハンドルが付いていますが、正直そのまま持った方が早いのであまり使いません。水のたまり具合は4時間運転で3回までいけるかどうかという状況です。

コロナ製除湿機の水タンク
パナソニック製除湿機の水タンク

持ち運び用のハンドルは、コロナ製は見たまんま。パナソニック製は隠しハンドルでスッキリしているのですが、ついハンドルがあることを忘れてそのまま横を支えて持ってしまいます。このハンドル収納部にも意外とホコリがたまります。

コロナ製除湿機はハンドル直付け
ハンドル収納時
ハンドル使用時

まとめ

春の室温での比較しか出来ていないので不十分な検証ですが、デシカント式が静かとは必ずしも言えないという結果でした。消費電力を考えると暖かい時期にはコンプレッサー式が有利ですね。後は冬の性能差がどれくらい出るかでしょう。冬になったら追加検証をしてみます。