デスクトップに最適 KEF LSX II LT【レビュー】

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ダイニングのTV用にKEFのLSX II LTのホワイトを購入しましたのでレビューします。我が家ではダイニングテーブル前の奥行き40cm位のカウンターに置いて使っています。

LSX2LT

購入動機

別記事にしていますように、我が家のLDKのリビング側には、75インチの液晶TVでDolby Atmos対応のシステムを構築しています。これと向き合うようにダイニング側にもTVがあり、私が単身赴任時に使っていたSONYの24型TVが置いてあります。

食事中は、このダイニング側のTVを利用しています。幾ら大画面でも数m先の離れたTVを視るのは辛いので。なお食事中にTVを視ることの是非もあるとは思いますが、我が家では定時のニュースを録画しておいて、それを視聴しながら食事をしています。そうすることで、子供達がニュースの中で出てきた○○って何?とか、あの漢字はどう読むの?と質問をする場を設けるという考えからです。

今は子供達も大きくなって、そういう質問自体は減りましたが、子供達はまだ自ら積極的にニュース番組を見たりはしないので、時事問題に少しは触れてもらおうと意図的にニュースを視聴する時間を設けるということで今も続けています。もっともニュースに対していちいち親父が文句を言うのがウザいと思われていそうですが。

冒頭から話がそれました。すみません。

リビングのTV用にAVアンプを買い換えてDolby Atmos環境を構築した時に、このダイニング側のTVにも、それまで使っていて余ったYAMAHAの10年落ちの7.1Chアンプと、これまた余っていたBOSEの安スピーカーで、ステレオでの音響環境は構築していました。AVアンプはAirplayにも対応していたので、妻がダイニングで音楽を聴くのにも利用していました。

ただそこには二つの不満がありました。一つは余り物で構築したことでTVの視聴時はともかく、音楽を聴く場合には音質がいまいちと感じていたこと。もう一つは、TVが24型で小さいのにAVアンプがデカい顔をして邪魔だったことです。

そんな不満を解消する製品が、今回購入したKEFのLSX II LTです。色はホワイトを選択しました。本当は黒が良かったのですが、このシリーズの黒系は、真っ黒では無くダークグレイだったので。もっともホワイトも白というよりはベージュ系です。

選定理由

10年くらい前ですかね。KEFのLS50 Wireless というアクティブスピーカーが発売されまして、デザインが好みと感じたものの値段は確か50万程だったので、選択肢としては即論外になっていました。今もLS50 Wireless IIという製品が販売されていますが38万円なので、やはり高嶺の花です。

で、この間、たまたまデザインコンセプトが似ていて少し小さ目のLSX II LTというHDMI入力付きの機種がもうすぐ発売されるという記事を見つけたのがきっかけです。

全くチェックをしていなかったのですが、HDMIの直接入力が可能なLSX IIという製品が既にあって、それは定価が23万ほどでした。それが電源が片方だけになり、USB-CでLR間を接続し、AUXは無しになった、このLSX II LTという廉価版の製品が定価で13万くらいでしたので、それならNR1200とかの評判の良いステレオAVアンプとスピーカーを買うよりも安く、手が届きそうかなと発売とほぼ同時にポチりました。もちろん妻には相談せずにw

かつてはピュアオーディオメーカーは、Bluetoothスピーカーが全盛となる中でアクティブスピーカーの製品は揃えていませんでしたが、最近はELACのDebut ConneX DCB41とかもあるみたいですね。AVアンプもサウンドバーとかに押されて高級機に振って来ていて値段が高騰している感じなので、アクティブスピーカーは時代の流れなのでしょう。

実はLSX II LTを購入してからDCB41があることを知りました。ELACは、DBR62を少々大きいなとは感じながらデスクトップで使っており音色が元気なので凄く気に入っています。またDCB41のレビューは評価も高く、さらに値段も安いというように良い点が多かったのですが、見た目が「The箱」という感じなので、今回は昔に憧れたデザインを優先したのだと自分を納得させていたります。

製品概要

LSX II LTの見た目は角が取れてラウンドしており、ユニットは一つの目玉のように見えるので、KEFのこのシリーズの末弟という雰囲気をちゃんと持っています。もちろんKEFなのでユニットはUni-Qであり、ぱっと見ではフルレンジのように見えてもウーファーの真ん中に同軸でツィーターが入っている2ユニット構成です。カーオーディオではこのようなコアキシャル型とか結構ありますが、ユニットの配置に余裕があるホームオーディオ用では同社以外では主流ではないですね。

LSX2LT
前面が曲面形状
Uni-Q
同軸上に2つあるスピーカーユニット

本体の大きさは、高さ240mm、幅155mm、奥行180mmで、600mlの十六茶のペットボトルと比較するとこれくらいです。我が家の用途での24型のTVの横ではちょっと大きめですが、32型TVとか、PCのディスプレイだと34型4Kとかならちょうど良い大きさでしょう。ボリュームを上げればそれなりの音は出ますが、サイズ的にはニアフィールド用と言って良いかと思います。

LSX2LTと十六茶
十六茶(600ml)との比較

正面は、ど真ん中にウーファー115mm+ツィーター19mmのUni-Qユニット、いずれもアルミ合金製なので銀色です。その上方に薄めのKEFのロゴと、ユニットの真下に状態インジケータとしての小さいリング上のLED表示があります。背面は、Rのプライマリ側には色々な入力のコネクタが、Lのセカンダリ側にはプライマリ側と接続用のUSB-Cポートだけがあります。バスレフは一般的な後ろですね。なお、LRは後述するアプリからの設定で逆にすることも可能です。

LSX2LT正面
正面
R(プライマリ側)
L(セカンダリ側)

LSX IIと比較すると同LTにはAUX入力が無いのですが、せっかくの外部機器が不要なアクティブスピーカーなので、設置空間をスッキリするためにもAUXはいらないかなと思いました。あとはLSX IIは無線でのLRの接続も可能なのですが、有線では96kHz/24bitなのが、無線では48kHz/24bitに落ちます。またLSX IIではLR共に電源接続が必要なので、無線接続だからといって設置の自由度は高くない気もしました。

懸念があるとすれば、電源が片方しか無いので、比べればその余力が少ないのは明らかなのと、USB-Cが信号と電力の両方の伝送を担ってしまっているところでしょうか。ただしこのUSB-Cは専用ケーブルとなっているそうなので、それなり配慮されたものなのでしょう。実際、上記の簡略化の分だけかなりお安い訳ですし、その差も並べて視聴でもしないと分からないと思うので良しとします。

なお、パワーアンプはLRそれぞれに入っていて、さらにツイーター用(30W)とウーファー用(70W)に分かれているそうですので、いわゆるバイアンプになるのですかね。

デザインへの配慮もあるのか、サランネットのようなカバー等はありません。何でも触る小さいお子さんでもいなければ大丈夫でしょう。(昔、幼かった長男にアルミコーンを突っつかれて凹まされたことがあります)我が家の用途で言えば、ダイニングで焼肉した時の油がちょっと気にかかるかもですが。

薄いですが本体にもゴム足があります。あとは各種法規対応のための表示と、後述する専用スタンドとの接続用のネジが穴が真ん中にあります。リモコンも付属していますが、超シンプルです。基本はスマホの操作で足りるのでほとんど使いませんが、ボリュームのステップが少なめなのは微調整が出来て良いです。

LSX2LT底面
底面 中心はスタンド用のネジ穴
LSX2LTリモコン
付属のリモコン

音質

全くの個人的な印象ですが、クリアなのですが特徴が薄い気はちょっとしました。これはけして音が悪いという意味では無く、味付けが少ないとでもいうのでしょうか。専門家の言うモニターライクってやつなのかもしれません。どちらも金属製のコーンなので、はっきりした音で少し固めのイメージに感じるのは当然とも言えます。

ただHDMI接続があって、TVや動画の音を聞くということを考えると、必ずしも強い味付けはいらないのかもとも思われました。音楽のリスニングには、こうあって欲しいという人それぞれの好みはありますが、ニュースなり映画なりは、作り手の意図した音がそのまま聞こえて欲しいという気がするので。

Uni-Qは同軸ゆえの明瞭な定位感が素晴らしいとか聞いていたりしましたが、そこそこの値段で定位感の乏しいスピーカーに出会ったことも無いので、そこは必ずしも圧倒的なアドバンテージでは無いですかね。

どちらかというと同軸で筐体のど真ん中にユニットがある構成のため、ツィーターが上部に置かれる普通の構成のスピーカーよりも、音が少しだけ下から響いてくるような感じはします。一般的にスピーカーのツイーターは耳の高さに合わせるのが良いと言われたりするので、それを考えるとより位置が低いことになりますね。

音質の確認のために最初は手軽なAirplayで、いくつかの個人的な定番曲を流して聴いていたのですが、うーん、若干解像度が低いかなと感じて来て、少し失敗だったかと思い始めました。しかし同じ曲をNAS(家庭内サーバ)から流してみると全然違うことに気づきました。明らかに解像度が違います。なので色々ソースを変えて聞き比べてみましたよ。

  • Bluetooth (Apple Musicアプリ/Amazon Musicアプリ)
  • Airplay(Apple Musicアプリ/Amazon Musicアプリ)
  • Chromecast(Amazon Musicアプリ)
  • HDストリーミング(KEF Connectで、Amazon Music:光回線で有線GigaLAN接続)
  • NAS(KEF Connectで、CDからリッピングしたFLACファイル:有線GigaLAN接続)

このためにAmazon Music Unlimitedに再入会しました。USB接続も環境自体はあるのですが、PCを運んできたりとか接続が面倒なので省略しました。

後述するKEF Connectのアプリが重くて操作性がいまいちなのと、都度ボリュームが違ってしまうので比較が大変でしたが、音源により音は明らかに違いましたね。Bluetoothは比較するまでも無いですが音が軽くて奥行きが感じられません。ただボリュームを下げてBGMとして聴くなら、この軽さも悪くないかなとは思います。

ChromecastとAirplayはどっこい* で、色々な楽器の音があるのが分かるのですが、少し溶けて混じり合っている感じがします。強いて言えばややAirplayの方が良さそうです。ただそもそも使っている機種がiPhoneなので。

 * Chromecast:256kbps、Airplay:250kbps位だそうです。

HDストリーミングとNASは、どちらも明らかに解像度が違います。一つ一つの楽器の音をはっきり聴くことができますね。なのでこのスピーカーは、どんな音源でもそれなりに鳴らすというよりも、そのままを聴かせるので、かなり音源の質にシビアということが分かりました。この辺りもモニターっぽいってことでしょうか。

良い音源であればかなり満足な音が出ますが、逆に言えばそれらのレートの高い高音質な音源が必須になります。デスクトップで使うならPCとのUSB接続とHD音質のストリーミングまたはCDが必要でしょう。

小型スピーカーだと気にする人が多い低音ですが、普通に出て違和感は無いです。別のスピーカーでも述べていますが、そりゃあ比べてしまえばユニットの口径が大きい方が良いのは当然ですからね。ここはスピーカーの用途やデザインとのトレードオフから捉えるべきものでしょう。

しばらく経ってエージングも進んだかなとUSB接続も試しましたが問題ないですね。ボーカルの息づかいも分かるという感触で音がはっきりとしています。その一方で、やはりアルミコーンのためか、他のスピーカーと聞き比べるとシンバルとかの主張が明らかに強いです。特に高音がはっきりとしている分、良い音なんだけど長時間のリスニングだと少し聴き疲れするかもしれないと思いました。

アプリ KEF Connect

”KEF Connect”というアプリで結構色々なことが出来ます。音質の調整をするイコライザーに、省電力の設定やファームウェアの更新などの設定、各種入力の選択やボリューム調整などのリモコン機能、様々な音源の選択などです。

アプリ設定
設定メニュー
アプリ音楽
ミュージックメニュー

イコライザーに「デスクモード」なんて設定があるのは如何にもそのような使用状況を想定しているからでしょう。「テーブル前方エッジからの距離」の設定は机での音の反射を考慮してくれるようですし、「壁との距離」では後ろのバスレフのせいで壁との距離が近くてブーミーになるのを避けてくれるようです。

もっともこれらに頼るとある程度の環境には合わせてくれるのですが、それが本来聴きたい音になるのかは、また実際の設置環境や人の好みそれぞれなので、あくまでも簡易版と考えた方が良さそうです。そんな方にはエキスパートモードという、もうちょっと音がいじれる設定があります。なおこのエキスパートモードは新しいプロファイルを作る時にしか選べず、最初はどうやって設定画面を出すのか分かりませんでした。

アプリEQノーマルモード
EQノーマルモード
アプリEQエキスパートモード
EQエキスパートモード

ちなみに各種入力がある背面は、固い電源ケーブルなどのために少なくとも数cmは開けることを余儀なくされますので、机を広く使いたいがために音質への影響を無視して壁ギリギリに置こうとしても、それなりに前に出てしまうことは想定した方が良いでしょう。

サラウンド等を除けば今時のAVアンプにある機能はほぼあるという印象です。スマホって凄いなぁ。常用しているAirplayは、Apple Musicでこの機種を選ぶだけです。有線LAN接続なら設定も全く不要でした。WiFiもSSIDの設定をすればOKで、2.4/5GHzに対応しています。

Amazon MusicもこのアプリにAmazonのアカウントを登録すれば使えますが、インターフェースはいまいちかな。検索時もAmazon Musicのアプリよりも、かなり待たされて反応が遅い気がします。とはいえAmazon Musicのアプリから接続すると、前述のように音質は下がってしまうので状況次第で使い分けになると思います。

音源の各種フォーマット* に対応しているので、NASとかのネットワーク上に音楽を置いてあれば、それも「メディアサーバー」から簡単に呼び出せます。過去にリッピングしたFLACの音源を呼び出して聴いてみましたが。こちらの動きはスムーズでした。インターネットラジオやポッドキャストも簡単に呼び出せます。

 * MQA, DSD, FLAC, WAV, AIFF, ALAC, AAC, WMA, MP3, M4A, LPCM, Ogg Vorbis
  公式HPより

専用スタンド

最初は、余っていたオーディオテクニカの小さいインシュレーターで置いていたのですが、結局お高めな専用スタンド(P1 DESK PAD)を購入してしまいました。やはりデスクトップの高さに置く感じだとスピーカーの位置が低めに感じてしまうのと、あとは専用品としてのデザイン的な完成度の高さからです。

インシュレーターや素で置いた場合との違いはこんな感じ。やや上を向くようになり、スピーカー前面で、だいたい4cmほど高くなります。角度の調整などは出来ませんが、ちょうど目玉がこちらに向く感じも音がこちらに向かってくるように思えて気持ち的に良いです。

スタンド比較1
専用スタンドとインシュレーター
スタンド比較2
専用スタンドと直置き
スタンド比較横
専用スタンドと直置き(横から)

ちなみにですが、組み立て時はネジ穴になかなか入らずに苦労しました。スプリングワッシャーがかなり固く、少ししか先端を見せていないボルトを相当押し込むようにして回してやらないといけないのですが、ネジでは無くて六角レンチなのでドライバーとは違い力のかけ方が難しかったです。組み立て用のレンチはスタンドに付属してます。

スピーカーが上に傾くことで耳に直接音が届き易くなるはずですから、音もさらに良くなった気もしたりしましたが、たぶん気分的なものの方が強いでしょうw

その他

HDMI ARC対応ですので、設定(2番目のウエィクアップソースでTVを選択)をしておけば、TVをonにすればちゃんと電源が入ったり、入力が切り替わって音が出来ます。ただ我が家の環境ではHDMIのTVとの接続が少し不安定です。でもこれはSONYのTVのせいな気がしますね。大きい方のTVもSONYですが、こいつもMarantzのアンプとのARCの相性が悪いので。

2chステレオなので、当然サラウンドなどのデコーダーは入っておらず、HDMI接続でのTVからの出力はPCMにする必要があります。我が家のTVは少し前までAVアンプに繋いであったのでPCM出力ではない設定になっていて、そのためにNHKのクラシック放送でだけ音が出ないことがあり、原因究明にしばし時間を要しました。

実は購入した製品には初期不良がありましたが、サポートに連絡を取ったらかなり早い対応をしてくれて、製品を着払いで送ったら直ぐに調査して状態を確認した上で、あっという間に交換品を送付してくれました。不具合が明確で分かりやすいものであったとはいえ、サポート対応は良かったです。なお返送時には購入時の箱が必要なので、しばらくは保管しておくのが良いと思います。適当な箱で送ると輸送時の故障も疑われてしまいますから。

まとめ

なんと言ってもデザインはお気に入りです。特に専用スタンドを付けると決まりますね。我が家の散らかり気味なダイニングでも格がワンランク上がった気がします。ただこのスタンドも含めてお値段がもう少し安いと嬉しいかな。ブランド代もあるので致し方ないですが。

あとはAVアンプ無しのスピーカー単体だけで各種の入力機器と簡単に繋がり、音もクリアで音源に気をつければ解像度もしっかり、そして操作はスマホで簡単というのは購入時の目論見通りです。昨今、サウンドバーとかも多数ありますが、あれは形状の制約から口径の小さいスピーカーしか使えないですから。しかしこうなってくると確かに安いAVアンプには立ち位置がなさそうです。

「これまでと何が違うの?」と、暗に買い換える必要があったのかという否定的なニュアンスを含んで問う妻には「デカいAVアンプが無くなってスッキリしたし、ブランドスピーカーなんだよ。」と答えていますが、その価格を聞かれていないのは幸いです。

TVの音声に入っている音を残さず綺麗に聴きたいというだけで無く、もちろん音楽にもこだわりたい、そして見た目も良いに超したことは無いという欲張りな方にオススメです。良い音源さえ準備できれば、あなたが常用しているAV環境が、ちょっと豊かになることは間違いありません。