高枝切りばさみ対決 アルス150ZZ-2.8-6D×千吉SGLP-8【レビュー】

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大きくなった庭木の剪定用に、アルスの150ZZ-2.8-6Dと千吉のSGLP-8の二つの高枝切りばさみを使っています。

高枝切りばさみは、マンション住まいの頃は深夜のテレフォンショッピングのCMでよく見ていましたが、全く必要なかったので変な道具だなと思っていました。

しかし一軒家に住むようになり、庭木が成長してきてこれは必要かと購入して使ってみたならば、なんと素晴らしい製品かと完全に見直しました。庭木がある家には一家に一本ですね。

(上)千吉 SGLP-8、(下)アルス 150ZZ-2.8-6D

購入理由

もちろん高い木の枝を切るためです。庭木を植えて5年ほど経ち、大きいものでは4mを越えるようになった木もあり、園芸用三脚に登っただけでは届かなくなりました。特に今年は夏に雨が多かったので、例年以上に木がぐんぐん成長しました。

先に購入していたアルスの150ZZ-2.8-6Dは軽量で長く伸びるので重宝していましたが、木が大きく育つと当然枝も太くなるしで簡単には切れない枝が出てきましたので、より太い枝が切れる千吉のSGLP-8を導入しました。どちらも購入時は数千円くらいでした。

仕様

それぞれの仕様値は以下のようになっています。

アルス 150ZZ-2.8-6D

「超軽量」「コンパクト」の名に恥じない、とても軽くて収納性の良い高枝切りばさみです。

製品名:超軽量3本伸縮式高枝鋏ライトチョキダブルズームコンパクト 150ZZ-2.8-6D
収納時:130cm
最長時:280cm
質量:890g
切断目安:12mm

千吉 SGLP-8

「太枝」の名の通り、30mmまでの枝が切れる高枝切りばさみです。

製品名:千吉 伸縮式太枝切鋏 SGLP-8
収納時:180cm
最長時:240cm
質量:2120g
切断目安:30mm

長さ比較

千吉のSGLP-8は二本の、アルスの150ZZ-2.8-6Dは三本の入れ子のアルミパイプで作られています。

パイプ数
(上)千吉 SGLP-8は一段、(下)アルス 150ZZ-2.8-6Dは二段

一番短くした状態です。収納時の長さでもあります。上側の千吉は短くしても180cm。下側のアルスはわずか130cmになるので収納性に優れています。

最短時(収納時)の比較

一段目を伸ばして最長にした状態です。千吉は240cm。アルスは215cmくらいになります。アルスは一段目ではなく二段目を伸ばしたとしてもだいたい同じくらいです。

一段目最長時
一段目最長での比較

アルスの二段目を最長にした状態です。千吉は一段だけなので240cmのまま。アルスは280cmとかなり長く出来ます。

二段目最長時
二段目最長での比較

もちろん、どちらも伸ばす際にはパイプの途中で止められる所が3、4カ所あって、もう少し細かいステップで少しずつ伸ばすことができます。

刃先

刃先の違いです。比較用にペットボトルのキャップを置いてみました。上が30mm位まで切れる千吉のSGLP-8。下が10mm位までのアルスの150ZZ-2.8-6Dです。こうして比べると千吉の刃のゴツさが分かります。

刃先
刃先の違い

なおアルスの150ZZ-2.8-6Dは、切った後の枝をそのまま持っている事が出来ます。刃に付いている赤い部分が刃よりわずかに遅れて閉まってクリップのようにものを挟むので、枝等を落とさずに下ろすことができます。果樹の収穫などにも使える機能ですね。

刃より遅れる
刃より遅れて閉まる
閉まる
閉まった状態
閉まる裏から
閉まった状態の裏から

使い勝手

取り回しの軽さから言えばなんと言ってもアルスの150ZZ-2.8-6Dです。1kgを余裕で切る軽さは片手でも使えてしまうくらいの手軽さです。特に木のてっぺん当たりの枝を切ろうとする場合、遠目に置いた脚立に乗って、はさみを水平近くにして切ることも難なく出来ます。

剪定は形を整えるのもありますが伸びた木を小さくしたいというニーズもあるので、このように木のてっぺんで上に伸びている枝を切れるのは優れものです。横に出ている枝は真上方向に縦にして切れば良いのですが、縦方向に伸びている枝は真下からでは角度的に厳しいので。

もっと高額な高枝切りばさみだと先端を曲げられるものもありますが、この価格帯では無いですし、その機構の分だけ先端が重く扱いづらくなってしまいます。

とにかくこの軽さは長時間の作業においても疲労が少なく、結果として剪定結果に納得できるまでの十分な時間の作業が出来ることにも繋がります。

その一方で、実際には1cm位の枝だとかなり力がいります。伸びたばかりの枝は柔らかいので切りやすいですが、育った枝だと傷は入るのだけど切れまではしないという中途半端な処理になってしまうことが少なくありません。手元から3m位先で刃を同じ位置に当てるというのは、見るのもコントロールもかなり難しいので。

一方の千吉のSGLP-8の優れた点は、なんと言っても切断力です。刃の大きさはもちろんですが決定的な違いは手元の差です。アルスの150ZZ-2.8-6Dは、片手で扱えるようにハンドル部の長さが10cm位で当然ストロークもその程度です。これに対して千吉のSGLP-8は、大きな園芸ばさみの柄のようになっており、その長さとストロークは60cm位あります。

ハンドル部の開放状態
ハンドル部の開放状態

当然、片手で操作はできず両手で無いと切れません。ただし切断力はさすがです。画像にある2cm位の太さの枝でも、難なくスパッと切れてしまいます。株立ちの木であれば幹の一本ずつの太さは大したことが無いので、木全体に対してほぼ余裕ですね。

切った枝
これくらいの木ならサクッと切れます。
枝の太さ
切れた枝の太さ(これより太い良い枝がありませんでした)

もしこれより太い枝を切りたいならば、のこぎりになるでしょう。しかし高い位置で切る枝を支えずにのこぎりで切るのは、かなり難しいのではと考えています。

もちろんデメリットは2kgを越えるその重さで、アルスのように水平に抱え続けるのはまず無理です。なので肩紐が付いていますので、これを身体にかけて固定側の柄の先端をお腹で支え、右のハンドルを動かして切るという使い方になります。

肩紐
千吉 SGLP-8の肩紐

低い枝は園芸用三脚に登って細ければ手ばさみ、太ければのこぎりで。三脚でも届かない高さで太めの枝は千吉のSGLP-8で。それより上での細い枝と広がった部分を切って全体の形を整えるのは、アルスの150ZZ-2.8-6Dで、かつ三脚も併用しながらという使い分けになります。

5m位の高さまでの木ならこれでなんとかなりそうなので、庭木もそれ以上にはならないように剪定しようと考えています。さすがに歳とって無理そうになったら、子供に迷惑をかける前に伐採でしょうか。

収納性の点では、圧倒的に全長130cmに収まるアルスの150ZZ-2.8-6Dが良いです。短くなっても180cmある千吉のSGLP-8では物置でも無いと収納できませんが、我が家は見た目の観点から物置を建てていないので、やむなく2階の押し入れに入れています。頻繁に使うものではないですし。

大きめの物置は、あればあったで「小屋」として楽しめたかなと夢想することもあるのですが。

まとめ

対決というタイトルでしたが、どちらが良いかではなく適材適所で使い分けをしています。長くて太い枝が切れてだと機能的には良いでしょうが、重くて高価な製品になり、収納場所にも困るでしょう。

実はドイツ製のそのような高枝切りばさみもAmazonでセールをしていて買いかけたことがあったのですが、なんと地方には配送不可だったいうことで諦めました。

まずどちらかを買うと良いかと言えば、軽いアルスの150ZZ-2.8-6Dからをおすすめします。庭木がそんなに大きくなる前であれば枝もまだ細いはずです。収納にも場所を取りません。

ある程度を越えて木が大きくなってしまったら、千吉のSGLP-8のように太い枝が切れる製品を追加すれば良いと思います。

ちなみにですが、園芸用三脚はこれを使っています。ただこれに乗る時は安全のため必ずヘルメットを着用しています。大袈裟かも知れませんが、そんなアホな亡くなり方をしたら恥ずかしいので。

防災用品と考えれば、ヘルメットは一つくらいあっても良いと思いますよ。