ミズ・マーベル 後半【軽く感想】

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Disney+で配信されているマーベルのドラマである「ミズ・マーベル」(配信ページでのタイトル表記は”MS.マーベル”)の感想の後半(第4話〜6話)です。前半はストーリーと映像表現が良くてとても面白かったですね。突然力を手に入れてしまったカマラ・カーンは、その秘密にたどり着き、無事にミズ・マーベルに成れるでしょうか。

前半(第1話〜3話)の感想はこちら

第4話 レッド・ダガーズ

前回の終わりに祖母がカラチに来いと言ったので、母と一緒に飛行機で向かいます。いとこ二人と祖母に会い、カマラは祖母の家で自分たちは「ジン」だと伝えられます。祖母は知っていたのですね。

街に出て、パキスタンの雰囲気を視聴者に伝えてから、いとこ達と別れて駅に行きます。ブルーノにもらった仮面をわざわざ被って何かを探すカマラ。そこにレッド・ダガーが飛んできます。よく分からないままで赤いスカーフで口を覆った若者とバトルが始まりますが、どうやら相手の男性はカマラと対立したカムランの母達(クランデスティンと呼称)と誤解したようです。

警察のような人達が来た所で「会わせたい人がいる」と言われて逃げる二人。少女が次々と若い男性に出会うシチュエーションばかりなのは、これが青春もの作品の位置づけだからでしょうか。

中華料理店の厨房の奥に隠し通路があって秘密のアジトへ。そこでアイシャと自分の事を知っているワリードに出会います。アイシャがいた元の世界を説明するワリード。二つの世界は重なっていると、それわざわざ必要?という大袈裟なCG模型を床からせり上げ出して説明し、バングルで二つの世界を繋げてしまうとこちらの世界が消滅すると警告します。

さて、捕まっていたクランデスティンの4人は早速逃げ出しています。カムランはここで一緒には来ないように命じられますが、母の優しさですかね。一方のカマラは位置づけがよく分からないレッド・ダガーズの若者の集まりに顔を出してます。実家では祖母と母の会話になんらかの確執がまだあるような表現がなされますが、カマラの母親はどこまで知っているのでしょうか。

師匠に指導を受けるようにワリードに言われながら光の鎧をまとうカマラ。冒頭に置いたYouTubeのサムネイル画像のシーンです。正式コスチュームのようなマスクと同じ色のベストをもらい受けますが、金色の線は入っていませんね。さあそこに突然クランデスティンの4人が天井を破って侵入します。この人達、ついさっきまでアメリカにいませんでしたっけ?

ここからは三輪タクシーとトラックのカーチェイスから街を使ってのバトルが10分弱くらい続きます。ドラマレベルにしてはよく作り込んでありますね。ただ悪者の相手はともかくカマラも人様の車を勝手に動かしてはどうなんですかね。残念ながら逃げる途中でワリードが殺られてしまいます。後でアイシャの事を教えてくれると言っていたのに。

追い詰められて絶体絶命で、カムランの母親の刀がバングルに触れたところで、突然光が爆発。カマラは瞬間移動したかのようにして駅の線路の上に放り出されます。沢山の人が急ぎ最終列車に乗ろうとしている状況。おそらくここは祖母がアイシャと別れた時間と場所なのでしょう。カマラは列車の屋根の上に登って呆然と辺りを見回すのでした。

ネコナブキ
ネコナブキ

場所をパキスタンに移して、アイシャ側の組織と思われる人達が出てきました。バトルシーンはかなりしっかりした作りで長かったものの、お話全体としてはあまり進みませんでした。

第5話 時を超えた絆

1942年のイギリス支配化のインドでアイシャが負われている所からです。アイシャが追っ手を倒してから出てくる「MS.MARVEL」の表題が別の言語で示されていますが、これはアラビア語なんですかね。全く読めないので分かりません。

逃げているアイシャと出会うカマラの曾祖父のハサン、優しそうないい男です。足が悪いようで杖をついて歩いています。アイシャを助けた時に、前回にワリードがバングルに刻まれている文字としてカマラに教えた「求めればやってくる ”What you seek is seeking you.”が、ハサンの好きな詩の一節だとして出て来ます。

二人は一緒に暮らすようになり、アイシャはカマラの祖母であるサナを出産します。インド・パキスタン分離独立はそれから5年後くらい後で、まさに緊張が高まっている時にカムランの母であるナジマがアイシャの元にやって来ます。

ナジマ達と一緒に帰ることを求められたアイシャですが、家族が大事になったアイシャは急いで3人で逃げます。サナにバングルを託して最終列車に乗ろうと急ぎます。この辺りのシーンもエキストラが凄い多くて、TVドラマレベルの安っぽさが全くありません。かなりお金をかけているのでしょうか。

列車に乗る前にアイシャがバングルに文字を刻みます。先ほどのハシムが好きだと言った詩の一節でワリードがそんな文があるという情報は無いと言っていたやつですね。そしてハシムとサラを先に行かせた後で、裏切ったなとナジブに刺されてしまうアイシャ。

私はてっきり現代まで生き残っているかと思ってました。アイシャがここで亡くなってしまうとすると誰がレッド・ダガーズを組織したのでしょう?

そして大混雑の中でサナとハサンもはぐれてしまいます。バングルが光ってアイシャと出会うカマラ。カマラに写真を渡して息絶えるアイシャ。カマラはサラを見つけ、光の力でハサンの元へサラを届けます。これが第2話で話された家族の歴史ですね。

この過去のイベントが終わると前回の戦いの場へ戻されるカマラ。何故か向こうの世界への入り口となるヴェールが突然開き、向こうの世界と繋がります。同時に母親と祖母はスマホのGPSでカマラの位置を把握。

これで帰れると前に進んだ向こうの世界の黒人女性が光に触れると、体が紫色に石化して割れて崩れ落ちます。そうなった理由までは説明されません。

私ならそこを通れるはずとナジマも前に出ますが、カマラにカムランのことを言われて立ち止まるナジマ。ワリードの説明によればこっちの世界が飲み込まれてしまうはずです。そして自分が帰れてもカムランが死んでしまうことに気づいて、その道を閉じる事を選択し、ナジマも同じように紫に石化して崩れ落ちます。

同時にヴェールは閉じますが、その時アメリカにいるカムランに光が当たって彼の目が光る描写があります。これは何を意味しているのでしょう。なおナジマは閉じるという特別なアクションもしていなかったので、先にやられた人との違いがありません。あと坊主の男の人が残っていませんでしたっけ?

現場にやって来た母と祖母と再会するカマラ。アイシャからもらった写真を祖母に渡すと祖母は懐かしさに涙を流すのでした。

そして別れを告げるレッド・ダガーズの彼からは赤いスカーフをもらいます。これも正装時に付けているものですかね。床に落ちていたカマラのネックレスを見つける母。第1話の階段でゾーエとぶつかった時に見せていたアラビア語でのカマラの名前を表したものですが、途中で折れてしまっています。でも残った部分は正装時の胸の稲妻のようなマークそのものですね。

無事に家に戻って、カマラは母も昔に家出をしていたことを知らされます。祖母の言うブルース・スプリングフィールドはもちろんスプリングスティーンですね。母はボン・ジョヴィだと訂正しますが、微妙にジャンルが違うような気もしますがお婆ちゃんの言うことなので。祖母と母とカマラの3人で抱き合って和解した感じです。

一方のアメリカでは、カムランがブルーノを訪ね、ブルーノは行く当てのないカムランを自宅に泊めようとします。壁に貼ってある”ALL THE BEST SCIENCE JOKES” の Argonはググったら英語ではいっぱい出てきたのですが元ネタ不明です。さすがに実在の科学者ニコラ・テスラとイーロン・マスクの会社の違いは分かりましたが。

そして突然に窓の外に現れるドローン。付けられていたとドローンを光の弾で打ち落とすカムラン。彼は別にバングルとか装着して無いけど出来てしまう?。フラフラと墜落しかけたドローンが1階のお店にミサイルを放って爆発! で次回に続くです。

ネコナブキ
ネコナブキ

過去イベントも回収して、ナジマ達との争いも終わったのですが、色々なところで説明不足な感じはありました。あと1回でミズ・マーベルの正式な誕生まできちんと描けるでしょうか?

第6話 ノーノーマル

前回の終わりから続いて逃げるカムランとブルーノ。光の力が暴走してます。一方、自宅に帰ったカマラは家族に自分がライトガール/ナイトライトと呼ばれている超人であることを告げます。家族でわちゃわちゃしているところにナキアから電話が来てブルーノ達のトラブルを知るカマラ。

お母さん、カマラにヒーローのスーツをプレゼント。よく見るとずいぶん凝った作りです。裁縫得意なんですかね。早速着替えてブルーノ達を探しに行きます。

ブルーノ達はモスクに逃げ込みます。ナキアの言うアメリカのモスクなのだから色々な所(ダメージコントロール、ジャージー市警察、ニューヨーク市衛生局)から監視されているわというのはブラックジョークですかね。

ダメージコントロールのおばちゃんが来た時に、モスクの皆さんが言われる前にIDを掲げてみせるのは面白いですね。ナキアの相手を馬鹿にした小芝居での時間稼ぎも楽しいです。二人が逃げる時に被せてもらう帽子はHALAL(イスラム教で合法)とHARAM(違法)のペアでした。

路地裏で合流するブルーノ達とカマラ。二人の帽子を見て何被ってんのというカマラに対して、カマラのスーツを見て、君こそと声を揃える二人。カマラはここではブルーノと抱き合います。

力の制御が利かないカムランを学校まで連れて行きながら、途中でパキスタンのレッド・ダガーズの彼に電話して助けを請います。港まで行けば仲間が助けてくれることになりました。

トイレから学校に忍び込む三人。そしてナキアと合流。さらにゾーイが合流します。アベンジャーズ・コンで助けてくれたのはカマラだと知っていたのですね。作戦会議で久しぶりにカマラのお絵かきが出ます。ここ2回くらいこの手の演出が無くて残念だったので嬉しいです。

説明中に突然カマラの兄貴も乱入。俺も卒業生だから忍び込む方法は知っているよというノリは良いです。日本で言うパーカーは英語でhoodieと言うのですね。なるほど学校のお揃いのパーカーなら生徒のロッカーに沢山あります。本当の作戦はゾーイのよと言われた時の、えっ私?何?という感じのゾーイが可愛いです。

おばちゃん、本部の制止も聞かずに突っ込みます。ここからは乱闘です。まずゾーイが配信で街の人達に状況を知らせます。そして仲間達は同じパーカーの装いをして進入してきた敵を攪乱します。

そんな中でカマラとカムランは逃げ隠れてキスしそうになりますが、入って来たブルーノに気づいて取りやめ。わざとだとは思うのですがカマラは周りの男性に目移りし過ぎじゃ無いですかね。二人を逃がすために声を上げて踊りながら囮になるブルーノ。殴られて倒されますが、こいつカッコイイじゃないですか。

そして他の仲間達も捕まり始めます。カムランは逃がしてくれるというレッド・ダガーズとは何十年も戦って来た敵だと言いますが、そこの描写は第4回のバトルくらいだったので、ちと弱いですかね。母親のナジマが亡くなったことを知ってカムランの力の暴走は酷くなります。

ゾーイの配信を見た群衆が集まっていて、その中のダメージコントロールに包囲された場に出てくるカマラとカムラン。力の暴走が酷くて、車を飛ばしてしまい群衆にぶつかりそうになったのをカマラが受け止めてセーフ。最終的にもカマラが止めるのですが、ちょっとこのカムランの暴走の必然性が微妙で、正直クドくもあり、ストーリー的にこんなにいるかなと思いました。

ダメージコントロールがカマラを捕まえようとするのを、さっき車を受け止めて皆を助けたこともあって群衆と警察が守ります。そこから光の階段を作ってカマラが逃げ、おばちゃんは敗北宣言するのでした。

そこからは回想のようにみんなのTikTokの動画での色々な表現が入ります。以前に助けた少年が、あの時は練習中(beta test)だったんだねと言っているのは良い回収ですね。それを衣装を着たまま見ているカマラ。ちょっと自信を取り戻したようです。

父親と屋根の上に登って話しながら、他のみんなの状況が説明されます。ブルーノはCaltechのパーカーを着ています。ナキアはモスクの修理の指示をしています。カムランはパキスタンのレッドダガーズの隠れ家の中華料理屋に着きました。

父親はカマラの名前の由来を話します。アラビア語で「完璧(Perfect)」。ウルドゥー語では「奇跡(Wonder)」とか「感嘆(marvel)」だと。マーベルってキャロル・ダンバース(キャプテン・マーベル)と同じなの!とカマラは目を見開いて聞き返します。父ちゃんそれが誰だか知りませんが、おまえはずっと私たちのミズ・マーベル(感嘆)だと言って、ここで名前が決まるのでした。

最後は街灯の上に座って夜景を眺めるカマラ。Disney+の配信ページにある絵のカットですね。光の階段を登って行き、そこで割れた光が胸のマークのS字を作ります。

その一週間後、カムランが残して行った車を楽しそうに取り合うブルーノ、ナキア、カマラ。ブルーノはカマラの遺伝子だけ突然変異か何かで家族とちょっと違うようだということを伝えます。だから家族には力が発現し無いだろうと。最後にはナキアが車を運転して三人が乗って去って行って終わります。

これでエンディングが流れて終了と思ったら、ポストクレジットがありました。

なんと!バングルが光り出してミズ・マーベルのカマラが突然消えたと思ったら、入れ替わりでキャプテン・マーベルが登場。自分の写真や絵ばかりのカマラの部屋を見渡してから、慌ててどこかへ行くキャロル・ダンバース。”MS.MARVEL will return in THE MARVELS.” のメッセージを残して終わります。THE MARVELSは、来年7月の次のキャプテン・マーベルの映画らしいです。

ちなみにキャロル・ダンバースが見回したカマラの部屋の壁には「頑張ってよ 自分の夢を追い求めて」とか日本語で書かれた緑の小さいポスターがありましたよ。

ネコナブキ
ネコナブキ

ムスリムの世界観に寄せて魅せた前半の面白い演出と、バトルシーンが多い後半の演出のノリがちょっと違うのは気になりましたが、ミズ・マーベル誕生の話としては良かったんじゃないでしょうか。映画ではちょっと出るだけではなく、しっかり活躍して欲しいですね。