STAR TREK STRANGE NEW WORLDS Season 1 第1話【ネタバレ感想】

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WOWOWオンデマンドで視聴することができるParamount+にて、STAR TREKの最新シリーズ『スター・トレック:ストレンジ・ニュー・ワールド』が、やっと日本でも視ることが出来るようになりました! 正直、WOWOWは月額2530円と高いけれど、日本に持ってきてくれたことは大感謝です。

舞台は『ディスカバリー』から繋がる世界線で、TOS(The Original Seriesの略)のカークの前任のエンタープライズ号艦長であるクリストファー・パイクが活躍する、懐かしい1話完結型の構成となっています。

第1話 ストレンジ・ニュー・ワールド

プロローグが、惑星連邦の視点ではなく、ファーストコンタクトをされる星の立場で描かれていたのは斬新で良い出だしです。

一方、肝心のパイク艦長と言えば、地上に引きこもり中でした。ディスカバリーでのトラブルで自身の悲惨な未来を知ってしまったが故の葛藤を抱えているという設定になっています。でもその葛藤については、STARFLEETの歴史上から隠蔽されたディスカバリーが関わっていることなので、”Classified(機密)”ということで簡単に人に話して共有することが出来ません。

そんなメランコリーなパイクですが、冒頭の星とファーストコンタクトをしたはずのナンバーワン(副長)のウーナが行方不明ということで、提督に説得されて渋々エンタープライズに戻ることになります。こパイクの説得の時に提督が乗ってくる古い形のシャトルが良いですね。エンタープライズのガリレオもこんな四角い感じで、ちゃんとTOSへのオマージュというか適切な配慮があります。

コミュニケーターもちゃんとTOS時代のものです。でも後で出てきますが、画面は無いけど通信モジュールとして映像端末に接続できるという無理矢理なアイディアは面白いです。きっとこれだけで恒星間でも通信できる優れものの端末なのでしょう。

Communicator
TOSのコミュニケーター

オープニングは、もちろんTOSの”Space, the final frontier.” で始まる名セリフがそのまんまで最高です。当然、”man”は、”one”になっていると思いますが。念のため吹替え版も確認してみましたけど、こっちの芝居がかった言い回しはちょっとなぁ。

エンタープライズもTOSの面影があって良いのですが、エンジンナセルの前のパトライトみたいのはやり過ぎで、そことむき出しのパラボラのデフレクターが、汚し塗装とはちぐはぐでおもちゃみたいのはどうかなぁと感じるのは、オールドファンのぼやきでしょうか。

オープニング後は、いきなりスポックの結婚話になります。仕事と私のどっちが大事なのという感じで、合理的なバルカン人女性がこの先でどんな選択をするやらですね。

パイクはシャトルで月軌道上で整備中のエンタープライズに向かいます。シャトルの名前は「スタメッツ」で、ディスカバリーの機関主任と同じ名前ですが、前述のように歴史から消されているし、いなくなったばかりなので偶然ということでw シャトルの汚し塗装も良いですけれど、23世紀でもこんなもんなに汚いの?と思ったり。

エンタープライズにシャトルで近づいているのにドッキングせずに転送で乗艦します。ここは転送というギミックと転送主任と思われるカイルの登場もあるのでしょう。おっとスポックからカークの名前が出ましたね。そして無駄に分の単位まで時間に厳密なスポックの返しも懐かしい定番のやりとりです。

ターボリフトで、なんとなくハンドルを掴んで行き先を告げたようにも見えるのは良いです。そしてブリッジで艦長を迎えたのは保安主任のラアン・ヌニエン・シン大尉。あれどことかで聞いた名前と思って直ぐググったら、ST2のあのカーンじゃないですか。子孫いたの?

ブリッジクルーも今時で、女性の人数の方が多いくらいかも。そしてなんと士官候補生時代のウフーラとは! これは面白い配役。STARFLEETにおける新人ということで、『STAR TREK: The Next Generation』(略称:TNG)のウェスリーの役割に似ているのかも。操舵士のオルテガスの方は皮肉屋ポジションでしょうか。

発進するエンタープライズの後ろに見える艦は、両エンジンナセルがかなり広がって寝ているので、この時代には無いはずの後期型の航宙艦のようにも見えます。

で、ワープに入ろうとするところでパイクのメンタル発作のようなものが。それにしてもスポックが座っている科学士官席のカラフルな大きいボタンとタッチパネルの対比が凄いです。しかも前にあるベージュの枠で囲まれたディスプレイは、まるで初代マッキントッシュのように見えなくも無く。

D型エンタープライズのような超ワイドなスクリーン、ドデカいワープコアがそそり立つ機関室、TNGから想定されたはずの広いラウンジ、そしてとーーっても広い艦長室等々、エンタープライズの艦内が描写されますが、初代のエンタープライズの大きさで、こんな設備が全部入るのかなという気もしますね。

副長のウーナが乗っていてファーストコンタクトをしたらしいU.S.S.アーチャーの船名は、TOSより前の時代の惑星連邦成立までを描いた『STAR TREK: ENTERPRISE』(略称:ENT)のジョナサン・アーチャー艦長からでしょうか。

10年先に起こることを知ってしまった自身の葛藤についてスポックと話すパイクなのですが、タロス星の幻怪人から数十年を経て、クリストファー・パイクという艦長が五体満足で活躍しているシリーズに繋がっているのは、なんかまた別の救いがあるようでオールドファンには嬉しいですよね。

目的の惑星であるカイリーに到着して、航宙艦だけがあって乗員がいない状態に、スポックの ”fascinating(魅惑的だ)” のお決まりの台詞が出て、さらに保安主任と科学士官での主導権争いなんかもあったりします。レッドアラートの音もちゃんとTOS時代のサウンドで良いですね。

ファーストコンタクト関係のプロトコルを、一般命令1条(General Order 1?)と言っています。議論が定まらないところで、医務室へ行ってDr. ムベンガの登場。パイクがここで久しぶりみたいな挨拶をしますが、おいおい艦長がここまで飛んで来る間に医務室に寄りもしなかったのは変じゃないかと思ったり。ちなみにDr. ムベンガは、TOSでも実際にエンタープライズに乗艦していたことになっている方の名前です。

そしてTOSにもいたチャペルの登場です。ナースという紹介ではありますが、バリバリ専門家でお医者さん的な動きもするので現代の看護師とは少々位置づけが違うのかもしれません。後で艦内を走り回ったりと、キャストの設定としても現代的なアグレッシブな女性という感じでしょうか。

チャペルは、エピジェネティクスというゲノムとか細胞関係の専門家として紹介されますが、これが今回のシリーズ特有の設定の一つのようで、クルーが注射一つで外見などを変化させて、上陸任務において異星人になりすまして潜入できることになっています。

ユニバーサルトランスレーターとかは特に出てきませんでしたが、カイリー人と何不自由なく会話してますね。で、バルカンピンチも出してと。現地での服も略奪するのでは無く複製が直ぐ出来るということになっているようです。

眠らされていたはずのカイリー人がエンタープライズの中で逃げ出したトラブルでの比喩として会話に出た「デルタ・スコルピ・セブン」のシチュエーションが何かは、ちょっと調べてみたのですが追い切れませんでした。

目薬の中身だけを地上にいるスポックの目に転送するという離れ業で、転送主任のカイルの力量も魅せたのですが、そもそも網膜パターンとかでの個人認証だったりすると、どうやってそのパターンをカイリー人のシステム側に登録したり誰かに似せたりしたのか疑問が尽きませんがw

トライコーダーもTOS時代の面影のあるものです。サイエンスオフィサーの彼女が肩にかけているものですね。もっとも軽くて見易そうな液晶パッドも実用化されているようですが。

上陸班はあっさりとウーナ達と合流して艦に戻ろうとしますが、この星にワープ技術が漏れたのはディスカバリーのタイムワープのせいだったというオチでした。ラアンが転送を要求する時(Beam up)のコミュニケーターの使い方もちゃんとTOSの流儀に沿っていますね。

結局パイクは自分たちの存在を明かして異星の対立勢力を話し合いの場につかせ、最終的には、優生戦争を含めた地球の歴史の過ちを聞かせて説得するのでした。それは暗に実在の地球の未来についても語っていることになっていたりする辺りが、如何にもなSTAR TREK的な説教くさい展開ですが、それも好きだから良いのです。

そして「未来は最後の一瞬まで自分で作るものだ」と異星人の両陣営に語りかけた台詞が、パイク自身の今後の生き方、ひいてはこのシリーズのメインテーマになっていくのでしょう。

プロローグのカイリー人視点でのファーストコンタクトから続くように、新しい世界へと歩み出す彼ら達を描写するなどして、1話の中で上手くまとめています。なぜか異文明のカイリー人が扱う数々の道具や備品が地球の物品にそっくりなのも、あえてTOS的なノスタルジーが感じられて良いとしましょう。

ラアンはゴーンに捕まったことがあるという設定になっています。今回のシリーズでの悪役はゴーンにするのでしょうか。クリンゴンともまだ敵対している時代のはずですが。

最後に出てくるスペースドックだかなんだかはめちゃ巨大です。窓から大赤斑が見えるから木星軌道上?そして途中で出てきた「一般命令1条」には、耳慣れた「Prime Directive(艦隊の誓い)」という名称が与えられました。

最後にブリッジにやって来たのは、ジェイムズ・T・カーク…の兄のジョージ・サミュエル・カークです。パイクとは友人っぽい。なおTOSの時にもちゃんと存在していましたが、カークの5年のミッション中の2267年に亡くなります。なんとなくクルーにユーモアを届けるキャラの位置づけでしょうか。『STAR TREK: VOYAGER』(略称:VOY)のニーリックスみたいな。

最後は当然、U.S.S.エンタープライズの新たな旅路への出発シーンで終わる訳ですが、パイクが問われてあの台詞で答えたように、このシリーズのミッションは、”Explore(探検)” であって欲しいです。是非、新しい生命、新しい文明を探してください。お願いします。

なんくせもあるように設定されたキャスト達での内輪な話もたまになら良いですが、それが多くなると本来のSTAR TREKのテーマからの逃げのような気もするので。いや、これの前作をけなしている訳では無いですけどw 古き良きスペースオペラを懐かしむオールドファンは心からそう願います。

WOWOWオンデマンドは、『スター・トレック:ストレンジ・ニュー・ワールド』が日本で視聴出来る数少ない配信元です。第1シーズンと第2シーズンのそれぞれ10話ずつが公開中なので、好きだからこそのあら探しをするネタバレ感想をまた続けていきますよ。