STAR WARS オビ=ワン・ケノービ 後半【ネタバレ感想】

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Disney+で配信されたスター・ウォーズのスピンオフドラマである「オビ=ワン・ケノービ」の後半(パート4〜6)のネタバレ感想です。ここまでオビ=ワンは思ったよりもダメダメおじさんになっていますね。ただこれは当然、最後をカッコ良くするための前振りだとは思うのですが。エピソード4に綺麗に繋がるようになって欲しいです。

前半(パート1〜3)の感想はこちら

パート4

サード・シスターがレイアに尋問してますが、レイアって何か秘密を知っていましたっけ? ターラがあの子はこの拠点も知っているとか言い訳のように言っているだけのような。レイアのフォースの強さを示すために心が読み取れないのは良いと思います。でも子供に拷問的なことをするのは悪趣味ですね。悪側であってももうちょっとカッコ良く描かないと。

階級が上だからなんて理由で検問通すなんてのも、まともな軍隊ではあり得無いです。それこそ直属の上官に怒られる。これもいつもの帝国軍の描写なんですかね。腐敗を描きたいなら賄賂とかの方がよっぽどありそうですが。

ジェダイと思われる生贄を閉じ込めておく意図は気になります。見せびらかすようになっているのはコレクションなのかな。でも子供まではさすがに酷いですよね。何らかのエネルギーを取り出しているとかでも無ければ理解不能です。(このシーンは結局最終回まで見ても特に説明がありませんでした)

オビ=ワンの暗闇で光るライトセーバーはカッコイイです。その後のライトセーバーでレーザーを相手に向けて正確に跳ね返す技は、もっと積極的に使った方がよいですね。海水が入ってきた通路から逃げてギリギリでドアを閉めたのに全く濡れていない床も手抜きだなと。

オビ=ワンのコートの下にレイアを隠すのは面白いから良いとしましょう。こういうおちゃらけなら許せるんですけど、他が全然締まっていないのがね。要塞を封鎖なんて言っている状況でみんな立ち話をしたり歩いたりしているし。

さらに司令官が来て重要機密もあるような基地なのに防空システムも無く、あっさり敵の侵入を許すとか。せめて迎撃をすり抜けて駆け付けるくらいの描写はして欲しかったです。発信器があるとかいう前に、あれだけタイ・ファイターがあったのだから、まずは追撃したんですよねと尋問したくなりますが。

時間的にも39分は最短でした。

ネコナブキ
ネコナブキ

スター・ウォーズってこういうものってのは分かっているのですが、敵の中枢にこんなに簡単に潜り込めて、こんなに簡単に脱出できるのもなぁと。もうちょっとハラハラする緊張感が欲しかったです。

パート5

レイアを救出して逃げたオビ=ワン達がダース・ベイダーに追われてまた逃げるまでです。

オビ=ワンとアナキンのかっての日々の鍛錬のシーンで始まります。アナキンがちょっと老けているのは許容しましょう。このシーンは二人の状況を表す回想として何度も使われます。

オビ=ワンを追いかけてジャビームへ向かう途中で、サード・シスターはダース・ベイダーから大尋問官に任命されますが、ここは後のお楽しみです。

ジャビームでは偽ジェダイのハジャと再会します。しかし操られているレイアのドロイドであるローラが回線を切って進入口を閉めて開かなくしてしまいます。

再び鍛錬の回想シーンが入ってアナキンが常に攻撃的過ぎることを匂わせておいて、そこにダース・ベイダーの顔を重ねるカット割りは良い作りですね。

帝国軍が到着して籠城戦となり、厚そうな扉の前に数十人のストーム・トルーパーが整列、そして帝国軍は扉を破るために重火器を持ち出しますが簡単には行きません。だけどこの扉、ひそひそ会話は出来てしまうし、後にはライトセーバーで簡単に切り裂けました。だったら最初からそうすればという話になっちゃいませんか? ここは重火器で破った方が、わざわざそれを出してきた意味が出ると思います。

しかもここではサード・シスターの当然の告白があります。パート1の子供達がいるシーンで最初に映る子がそうだったんですね。でも、うーん、全体的な構成としてサードシスターの意図がそこにあっても良いですよ。でもそうならもう少しここまで何かを匂わせておきましょうよ。

狭い通路での銃撃戦で当てない方が難しいのではという野暮は置いといて、ターラが死ぬのはまぁ予想通りですね。最後はドロイドに守られては良いけれど、これもターラとドロイドの結びつきについて、ちょっとで良いのでエピソードが欲しかったです。目の前で子供達が殺された話をした時に絡めてでも良かったですよね。しかもそんな爆弾を持っているなら早めに投げとけと。

飛び立つ宇宙船を引き戻して引きちぎるダース・ベイダーは凄すぎます。面白いシーンです。でも実はそれは囮でしたって酷すぎないですか? だったらちょっとだけそうした細工を考えるシーンを入れとくとか。オビ=ワンでもハジャでもローケンでも良いから、彼ら達の会話のワンカットで済むじゃないですか。

ここでのサードシスターの突然の裏切りもいまさらです。いっそオビ=ワンと戦っている所に加勢しつつも結局は歯が立たずにやられちゃうとかの方が良かったのでは。その方がクワイ=ガンとダース・モールが戦ったシーンも思い出されますよね。オビ=ワンの心にもさらに傷が残せるし。

やられたはずの白ハゲの大尋問官はイイキャラなので、しぶとく生きているのは良かったです。大尋問官のバッジを取り返す所も嫌らしくて良いです。サード・シスターより、こっちを持ち上げて使って欲しかったな。実はサード・シスターが腹を突き抜かれても死なないことを示唆させるために登場させたのですかね。

最後は息も絶え絶えのサード・シスターが隠されているルークの存在に気づいたことを匂わせて終わるのですが、この次の最終話での彼女の行動原理が今ひとつ納得できませんでしたね。

ネコナブキ
ネコナブキ

特に今回の話は脚本が雑でツッコミどころ満載ですね。個々のシーンでは良いものがあるのですがサード・シスター裏切りも、もうちょっと上手く描いて欲しいところでした

パート6

最終回です。いや生きてたのかよあんた、というサード・シスターがタトゥイーンに再び来たシーンからです。あれだけ撃ちまくって小さい船一隻も仕留められないスター・デストロイヤーは定番だから良しとしましょう。

オビ=ワンが俺独りで行くぜって、それじゃ前回と同じ展開ですよ。レイアに空のホルスターを渡しますが、彼女の将来の武勇を見越してですね。これはターラの遺品のようですが、彼女は自爆してませんでしたっけ?

独り船を出てダース・ベイダーをおびき出そうとするオビ=ワン。白ハゲ大尋問官が逃げている船を追うことを提案しますが、帝国軍には他の船や部隊もいくらでもありそうなんですけど。とにかくある惑星にて因縁の二人は対決することになります。

一方で、サード・シスターはルークを狙いにオーウェンの家に迫ります。正直言ってしまえば、視ている方はこの後のエピソード4に出てくる各キャストは誰も死なないことを知っているのですが、緊張感は高まります。

途中までサード・シスターがルークを狙う意味が全く分かりませんでした。また実は狙ったんじゃ無いですよとかなるのかと思って。でもそうでは無かったので、結局はアナキンの息子を殺すことで間接的に復讐を果たしたかったと理解するしかないでしょうか。とはいえルークを守る側の叔父夫妻の行動は感情が入っていて良いですね。

ダース・ベイダーもここまで執拗に彼を追っておきながら、生き埋めにしておいてとどめは刺さないとか何をやっているんでしょ。まぁオビ=ワンがルークとレイアの幼い二人の姿を想い浮かべて、自らの使命を思い出して復活するシーンは良いですが。

復活後のオビ=ワンがめちゃくちゃ強くなってダース・ベイダーを追い詰めるシーンは良いです。一方的にやられるダース・ベイダーというのも貴重ですよ。兜を割られて、アナキンの声とダース・ベイダーの声が混じりながら吐く「アナキン・スカイウォーカーを殺したのはおまえではない、俺がやったんだ」という台詞は良いですね。

しかし俺の友人は本当に死んだのだと理解しておきながら、何故そこで息の根を止めないですかね。いやもちろん止めたら違うタイムラインになってしまうので駄目なんですが。結局、サード・シスターに言われたようにアナキンを殺すことは出来なかったと。とにかく、ここでオビ=ワンとアナキンの関係は終わりを告げ、ジェダイの生き残りとダース・ベイダーという異なる関係になったという表現でしょう。

オビ=ワンが惑星から飛び立つ時にスター・デストロイヤーは何してんの?はもう諦めるとして、復讐(?)に燃えるサード・シスターは、ルークを追い詰めます。しかし過去の記憶がフラッシュバックしてしまい、結局やらないのはこれも分かっているのですが、ルークを抱きかかえて戻ってきて泣くのはどうなんですかね。この人は何がしたかったのやら。

今回も死ねずに戻ったダース・ベイダーがシディアスに「私はあなただけに従います。マスター」と言ってダース・ベイダーのテーマが流れるのは、この先に繋がる良いシーンとは思います。

オルデラーンに無事戻ったレイアにオビ=ワンが逢いに来て、彼女の実の母親と父親について語るのも良いエンディングです。一晩くらい泊まって酒でも飲んでけと言いたいとこですが、それじゃカッコつかないですからね。レイアにもルークにも優しげな表情で語りかけるオビ=ワンおじさんはイイです。決め台詞も含めて、ここらはとても良い作りです。

レイアに比べてルークを意図的にやや幼げに描いているのは次に来るエピソード4に合わせてでしょう。最後にクワイ=ガンと逢うことも出来て、この物語は終わりを告げます。

全ての回を妻と息子と一緒に視ていたのですが、3人共に「最後はとてもイイ、でもサード・シスターはいらなかった」という同じ感想でした。不憫な彼女はどこか別の話で救ってあげて欲しいです。ハジャの役どころも今ひとつでしたね。

ネコナブキ
ネコナブキ

エピソード4に繋げるエンディングありきのスピンオフドラマと見なせば、思い出補正で途中のゴタゴタは無かったことにして「あり」な作品だったでしょうか。個別には良いシーンも多かっただけに、それらを全体の流れとして上手くまとめられていなかったのは悔やまれます。